目的

アートマネジメントコース、舞台スタッフコースのための、約3週間の研修。研修の目標は、
1) 英語力強化
と、
2)ヨーロッパ文化に触れながら海外の舞台芸術の実例を肌で知ること
である。将来アートマネジメントや舞台スタッフ関連の職業に就くことを目指す者にとって英語力が重要になることは当然のことであり、実際に英語を使わなければならない環境に身を置くことで、積極的に英語によるコミュニケーションを図る。また、ヨーロッパ文化の薫り高い諸都市の劇場等文化施設を訪問し、伝統ある芸術文化に触れ、現地の舞台芸術を体験する。

英国編

uk21997年に再建された、シェイクスピアゆかりのグローブ座のバックステージツアーに参加しました。
「演劇・ミュージカル論」の授業で学んだこの劇場を目の当たりにすることで、17世紀初頭ロンドンの熱い演劇の空気を感じることができました。
現代のものとは全く違った構造のこの劇場の客席で、いつかシェイクスピア劇を見ることが憧れになりました。

uk2-1ロイヤル・オペラ・ハウスでの特別講義とバックステージ特別見学ロイヤル・オペラ・ハウスで、約2時間にわたり特別講義とバックステージの特別見学をさせて頂きました。
舞台裏の隅々まで見学させていただいた上に、舞台に立たせてもらうという信じられない特別プレゼントに大感激しました。

uk3グラインドボーン音楽祭を訪問

 ロンドンから車で2時間、南部海岸近くにあるグラインドボーン音楽祭を訪問しました。
ガス・クリスティ理事長、デイヴィッド・ピッカード総裁、デイブ・ロッカー技術部長の出迎えを受けました。

uk4総裁による講義と質疑応答を劇場内で受講し、技術部長と技術担当の方から、クリスティ家のお屋敷と広大な庭園を見せて頂きながら、バックステージおよび工房を見学しました。
豊かな自然環境に囲まれた音楽祭の成功の理由を伝授していただきました。衣装部門には日本人女性も勤務していて、一層詳しいお話を伺えました。

フランス編

fr1マリー・アントワネットとルイ16世の結婚記念のための行事を執り行うために建設されたベルサイユ宮殿付属劇場を訪問しました。
当時の舞台機構がそのまま残されており、宮殿付属劇場での舞台上演の様子がよくわかりました。

fr2パリ・オペラ座ガルニエ、バスティーユで研修

パリでは、ベルサイユ⇒ガルニエ⇒バスティーユと徐々に時代が下る格好で、劇場での研修が行われました。午前は舞台上でバレエ公演のプローベの準備が行わる中、ガルニエの内部を学芸員の方に見せて頂きました。

fr1-1午後はバスティーユの見学です。昼食のために、一般客は利用できない職員食堂を特別に使わせていただいてから、大劇場で『ドン・ジョヴァンニ』のピアノ・リハーサルを見せていただきました。
普通ではありえないこの特別待遇、パリ・オペラ座のニコラ・ジョエル監督、マエストロのフィリップ・ジョーダン氏、技術マネジャーのローナン・ガック氏の特別なご好意のおかげで実現しました。

fr3『ドン・ジョヴァンニ』ピアノ・リハーサル見学後、学芸員の方の案内で地下25メートルから最上階まで見学しました。

fr2-1翌日、ガック氏による特別講義を、バスティーユ地下にある小コンサートホールで実施。活発な質問が飛び出し、有意義な時間となりました。
『ドン・ジョヴァンニ』ピアノ・リハーサル見学後、学芸員の方の案内で地下25メートルから最上階まで見学しました。

研修を終えて

昨年度に引き続き、福島県のブリティッシュヒルズでの英語研修を終えた後、英国、フランスを回った今回の研修は、アートマネジメント/舞台スタッフコースの学生でしか体験できない見学を沢山盛り込んだものとなりました。
英国のロイヤル・オペラハウス、グラインドボーン音楽祭、フランスのオペラ座。そのすべての研修先で、昭和音大の学生を心から歓迎してくださいました。これまでの研修で見せた先輩たちの熱意の賜物でしょう。今年度からこの研修の<海外編>は選択科目になりますが、先輩たちの貴重の体験を是非多くの後輩たちにも体験してもらいたいと思っています。
それぞれの研修先では多くの方々から知識と経験を頂戴しました。ありがとうございました。
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アートマネジメントコース 24名
舞台スタッフコース 15名
<引率教員>
 大仁田雅彦教授
 武涛京子教授
 古橋祐准教授
 香西史子准教授

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